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電力業界社員が不定期に情報発信

人事異動のいろいろ

 4月は人事異動、引っ越しの季節ですね。私の勤める電力会社でも年に2回、大きな人事異動があります。人事異動には事業所や支店、本店間の異動であったり、同じ事業所内で部署だけ異動するケースなど様々です。
 では、どういった理由で人事異動が行われるのでしょうか。
1.上位ポストを穴埋めするための玉突き人事
毎年必ず定年退職していく人がいます。役職に就いている人が辞めると、次にその役職に就く人が異動してきます。新しい人は前の部署で欠員になるので、そこでも穴埋めの異動がありと、次々と連鎖していきます。これが玉突き人事です。
2.部署再編による人事
新しいプロジェクトのために新設部署を作ったりすると、その新部署への異動が発生します。会社の命運をかけた部署に異動なれば、その人たちは会社から期待されている象徴でもあるので名誉の人事異動ですね。他にも社内の効率化のために部署が無くなったり、合併したり理由はいろいろです。
3.左遷
仕事で致命的な問題を起こしたり、人間的に問題のある人にありがちな異動です。異動先は、社内的に「何しているかよく分からない」部署に異動になるケースが多いです。いわゆる窓際部署ですね。
では、どういう人が人事異動の対象になるのでしょうか。
1.若手のキャリアップ
大卒以上の社員は将来の会社経営者・管理者になるために、会社のいろいろな部署で経験させる必要があります。入社3年目~10年目までは、キャリアップという名目で人事異動の対象となります。例外はありますが基本的に3年ごとの異動が多い印象です。
2.気に入られた上司・先輩から引き抜かれる
何度か異動を経験した後に、前の部署で上司や先輩に気に入られ、その上司や先輩が出世し、発言力が強くなり、元上司、元先輩の元に呼び戻されるパターンです。
3.都合の良い人材
特に大きな理由もない玉突き人事の場合、特に目立ちもせず、異動の希望も特にない人が、異動の対象になりやすいです。大抵、なんでこの人がこんな部署に?みたいな人事が多い気がします。
4.家庭・病気による都合
本人の持病、家族の通院や介護のために勤務地域変更の希望を出す人がいます。もっともな理由の場合は人事が受け入れてくれることが多く、希望勤務地域の空いている部署に異動することがあります。また、持病の悪化により夜勤のある当直勤務から日勤部署に変わるケースもあります。
5.たらい回し
残念なことに、異動先の部署で問題児扱いされ、たらい回しされる人がいます。大抵、左遷部署に落ち着くことが多いのですが、異動する先々で問題を起こしふわふわと左遷部署間渡り歩いています。
6.引き取り先が無い
これはたらい回しの逆パターン。異動する理由ではなく、異動できない理由です(爆) あまりにも嫌われすぎて、上司が問題社員の他の部署への異動を打診しても断られるケースです。
7.上司に気に入られて部署を出してくれない
専門性が高い優秀な社員にありがちなケースですね。本人のキャリアップのために他の部署への異動の話があっても、その部署からその人が抜けると立ち行かなくなるので、上司が引き留めるケースです。
人事異動にはつきものの有名な都市伝説があります。これは本当でしょうか。
1.結婚や家を建てるとすぐ異動になる。
 本当であり、嘘でもあります。数年前までは、結婚や家を建てたりすると、すぐに引っ越しを伴う異動の事例が出るケースが多かったと思います。ほとんどの人が異動を嫌がる傾向が強いため、結婚やマイホームを理由に会社を辞め辛いまたは、(もっとお金を稼ぎたいと思っているだろう)人が真っ先に人事異動の対象になるためです。
 私の勤め先では、数年前から、妻の仕事やマイホームを理由に辞令が出た直後に会社を辞める若手が続出してきたために、そういった人事異動は無くなり、なるべくマイホームから通勤できるように一定の配慮をしてくれるようになりました。
 まあ、私の勤め先の話であって、他はどうなのかは知りません。
私の場合
 では、私の場合はどうだったのかというと、十数年働いて異動は3回ありました。現場発電所運転員3年、グループ会社出向1年、本店3年、現場設備保守管理~現在 という感じです。院卒でありながら今の部署が5年以上になるのですが、上司に気に入られたせいかなかなか出してもらえない状況です。(高い評価をつけていただいているので、その点では嬉しいのですが)
 電力会社では原則、営業、配電、送電、発電、給電等の部門間の異動はなく、部門内での異動です。たまーに部門間の異動がありますが、かなりイレギュラーですね。
 発電所では運転部署と設備管理部署が2大基幹部署となっています。運転員としての背番号、設備管理員としての背番号(背番号というのはその道のプロフェッショナル)がつけば、その部署を離れた後でも必ず背番号がついた部署にまた戻ってくることが多く、本店へ異動しても現場の延長線上の仕事(運転計画や、設備の大型更新工事のプロジェクト等)をしています。しかし、運転員としても設備管理員としても能力が中途半端な場合、戻ってくる場所がなく長い間、間接部署(安全管理や品質管理等)や社団法人に出向になったりすることが多いです。
 5年先、10年先自分がどうありたいかを考えて、行動(仕事での貢献、異動希望など)を起こせばよいと思います。