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電力業界社員が不定期に情報発信

グループ会社の社員とは良い関係を

 電力会社では、設備のメンテナンスや建設工事にはグループ会社に発注することが多いです。その理由は、100%子会社へ発注することで、お金を外部に逃げることを防ぐことができること。親会社の社員が直接工事をするより安い賃金で設備を維持管理することができるからです。子会社というのは、送配電会社だと〇〇電工、発電所だと〇〇エンジニアリングというような会社のことですね。
 メーカーも例外ではなく、例えば日立や三菱製の設備を購入した際、設計図面の作成や据え付け工事を行うのは、メーカーの子会社が行います。我々からしたら、親会社の技術者は何しとんねん!って思いますが、ああいう大企業のメーカーの技術者は、日本のプラントのしょぼい設備の設計開発ではなく、国とか世界とかもっと大きなところで仕事をしていてるそうです。
 蛇足が長くなりましたが、グループ会社との付き合い方についてお話していこうと思います。
 グループ会社の社員は比較的低学歴であることが多く、簡単なことを理解できなかったり、仕様書通りに施工できていなかったり、生意気なことを言ってくる人もいます。
 しかし、逆の立場になれば、電力会社のあの人はめんどくさいだとか、仕様書に無いことを要求してくるだとか、全く工事を理解していないだと、無理な値下げを要求してくるとか言われることがしばしばあります。
グループ会社の社員とは良い関係を気づかなければならない理由は2つあります。
1.工事を円滑に進めるため
2.将来の天下りポストのため
1.工事を円滑に進めるため
 工事を円滑に進めるためには言うまでもなくグループ会社の社員と良好な関係を築く必要があります。それは、飲み会でお友達のような関係なれとか、師弟関係になれとかそういうことではありません。グループ会社の社員以上に設備や工事の知識を付けて、仕様書作成段階の打ち合わせで、設計や工事がしやすいように”具体的に”条件を提示してあげれること。工事中に適宜現場立ち合いをして、仕様書通りに施工できているか確認し、必要に応じて指導や手直しを指示できるようになることです。また、グループ会社からの相談や問題提起には親身なって解決へ導いてあげて恩を売っておけば、いざという時に助けてくれることもあります。
 普段から信頼関係を築いておけば、事故や施工ミスを極力減らすことができ、工事を円滑に進めることができます。またそれが自分自身の残業の削減にも繋がります。
2.将来の天下りポストのため
 電力会社では年功序列で出世していきますが、やはり課長より上になるとポスト狭まるため、社内でポストにつけない人は天下っていきます。天下り先はいろいろなパターンがありますが、一番多いのが業務の経歴の中で一番縁の深いグループ会社へ天下っていくことが多いです。いくら自分が天下り先を希望しても、その会社が”NO”と言えば天下ることはできません。私が見てきて中では、性格や指導力に難のある人はどこにも天下りできず、最後は仕事のない役職についてそのまま定年を迎えていく人が多かった気がします。
 これだけ言えるのは、グループ会社の人に対して上から目線で会話していたり、馬鹿にした接し方をしていたり、逆にグループ会社の方から見下されるような(知識がない)人は、工事の調整がうまく進まなかったり、将来天下りすることは不可能になるでしょう。