就活生と忙しいサラリーマンのための情報ブログ

電力業界社員が不定期に情報発信

プラント工事エンジニアの過酷な労働環境

 私は、発電所で電気設備の保守管理をしており、設備の更新や点検時にはメーカーへ発注し、メーカーの工事を請け負う子会社から作業員が派遣されてきます。
 この作業員たちは、現地での据え付け工事や点検を専門としており、全国各地のプラント(発電所以外)を転々としています。先日、この作業員の方たちと雑談していたら、お盆と正月以外はほとんど家に帰ることができないそうです。
 作業員は中高年以上の方が多く、若手を採用しても過酷な労働環境ですぐ退職していくらしく、技術継承もままならないとのことでした。
 一方、過酷な労働環境だけに給料は良く、また出張手当が毎日つくため、出張手当だけで生活できるそうです。趣味にお金を使う暇もないのでどんどんお金が溜まっていくんだとか。
 ある工事会社では、定年退職しても人材不足で70歳になっても会社に呼ばれて働いている人もいました。
 私は、作業員とこういう話を聞くたびに、発注側は作業員が人並みの生活を送れるように余裕のある工事期間を設定してあげなければならないと思いますが、会社の上層部は利益優先で、受注者側の労働環境は受注者側でなんとかすべきだと考えています。
 JR各社が工事作業員の確保を目的に終電の繰り上げなどを積極的に推進しているのに対して、電力業界はまだまだ労働環境の改善に遅れていると感じています。